フランスのハイブランド企業は、ESG、環境問題の解決のために協会を組織化し対策を行っています。
ハイブランド企業として何ができるのか、何をすべきなのか。また、消費者はハイブランドに何を求めているのか。
ファストファッションはコストを下げるためにポリエステルなどの安く加工しやすい素材を使い、大量に同じプロダクトを製造しています。価格が安価で入手しやすい一方で、古着の下取りは値段がつかないため着なくなれば廃棄されます。
ハイブランドは、高価なので大切に着られますし、高価な素材で作られている物もありますので、着なくなれば古着屋に売却することが可能です。なかには逆にプレミアが付き、販売時の価格を上回る値が着くことも多々あります。
この記事を通じて家具やアパレル、車などのハイブランドプレイヤーの方々だけでなく、ミドルブランドやファストファッションに関わる方々も、自分たちに何ができるかを考えるきっかけになると幸いです。
今回はボストンコンサルティングのブログから、フランスのハイブランドの抱える課題と解決策についてご紹介します。そして、記事に関連するコルベール委員会(フランスに拠点を置く大手高級ブランドの協会)の新会長に選ばれたローラン・ボワヨ氏のYouTubeコメントも翻訳して追加いたしました。
記事は短く要約して翻訳しました。詳細はオリジナルの記事をご覧下さい。
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“How Luxury Companies Can Advance as Responsible Pioneers | BCG.” BCG Global, www.bcg.com, 3 Aug. 2022, https://www.bcg.com/publications/2022/luxury-outlook-advancing-responsible-pioneer.
ラグジュアリー企業が責任あるパイオニアとして前進するために(原題)
近年、ラグジュアリー業界は危機に耐え、克服する力を発揮しています。
2022年のコロナ禍以前の市場規模にくらべ、2022年から2026年は6%の収益成長になると予測されています。
このような環境の中で、フランスの高級メゾンは正しい選択をしてきました。豊かな国々では、贅沢は国の誇りの源です。
調査によれば、消費者はラグジュアリー産業を、品質、職人技、創造性によって定義されると見ています。
消費者は、ラグジュアリー企業が社会的、環境的な進歩に責任があると考えています。
ヘネシーの社長兼CEOで、コルベール委員会(フランスに拠点を置く大手高級ブランドの協会)の新会長に選ばれたローラン・ボワヨは、ラグジュアリーの目的は「保存、発展、次世代への継承」であると語りました。
(彼のYouTubeと協会のメンバーリストをこの記事に付け加えました。)
消費者の期待の変化は、彼らがさらに多くを求めていることを示唆しています。
- 例えば、消費者の6割が購買の意思決定にサステナビリティを考慮していると回答しています。同じ数の人が、ラグジュアリー業界のより広範なESGの変革を担当すべきであると考えます。
- 約5割がバーチャルストアのコンセプトに興味を示し、約7割がオンラインでの高級品ショッピング体験がライブ体験と同じ水準に達していないと考えています。
- 約8割が、ラグジュアリー企業は、修理やアップサイクル、中古品のサービスを提供することで、生産や販売以外の責任を果たす必要があると考えています。
ラグジュアリー・プレーヤー、ラグジュアリー企業には、個別的かつ集団的な対応が必要です。
MANABU SATO
世界6カ国での数々の新規事業、新サービスの立ち上げ経験をもとに新規事業やマーケティングのアドバイザリーサービスを行ってます。アクセラス株式会社代表。経営者限定のラウンジ神宮前倶楽部にて経営者コミュニティを開催しています。アドバイザリーサービスのお問い合わせはwebサイト、SNSのメッセージからお願いします。
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